深海魚

2017/5/16
先日、ウイングフィールドで行われました深津collection『深海魚』ラボ主催の『深海魚』初演映像鑑賞会に参加してきました。『深海魚』初演は21年前の1996年、桃園会第10回公演として扇町ミュージアムスクエアで上演され、はしぐちは「職安」という役で出演してました。先日の会は初演時の映像を観た後、桃園会のはたもとさん、森川さんと共にアフタートークを、来年(2018年)3月にこの『深海魚』を演出する森本くんの進行で行い、はしぐちもトークに参加させていただきました。

トークはついつい思い出話が多くなってしまったので、改めてこの『深海魚』という芝居に向き合ってみて、はしぐちが思ったことを少しだけ記します。思い込みの激しい私なので、ちょっと偏ったとこがあるかも知れませんが、お許しあれ。

改めて21年前の作品を観てみて感じた事は、「カラカラ」との共通点でした。もちろん「カラカラ」を再演した思い入れからかも知れませんが、こんな風に感じたのです。
閉鎖された空間、延々とある時間を消費するためのごっこ遊び。そんな共通点を見出したのです。’95の震災直後に書かれた「カラカラ」は避難所と思われる体育館が、この『深海魚』は滅んでしまった世界にポツンと残されたような倉庫が舞台となっています。外は風が強く砂埃が舞っている状況は同じです。内で行われるのは、ごっこ遊び。「カラカラ」は先生と生徒、『深海魚』は誘拐犯。
極限状況で人は生きていく為にごっこ遊びを必要としているのかも知れない。それは、ある意味演劇と置き換えても良いのかも知れないなぁ、なんてことを考えました。
まあ難解な芝居には違いないんです「深海魚」ってやつは。

深津collection『深海魚』ラボ主催、次回は7/10だそうです。『深海魚』再演版の上映会がイロリムラプチホールで開催されるそうです。詳しくはFacebookで。
そうそう、イロリムラといえば、はしぐち、その前日7/9まで舞台に立っております。エイチ・エム・ピーシアターカンパニー「月の光」こちらもよろしくお願いします。